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ループエンジニアリング
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挑発的なタイトルで始めたけど、本気で思っている。
SaaS(Software as a Service)というビジネスモデルは、あと5年で根本的に変わる。10年後には「昔そういうのあったよね」と言われている可能性すらある。
なぜか。
エージェントが、SaaSがやっていたことを全部やるようになるから。
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SaaSって何だ? 分解してみる。
「誰かが作った汎用ソフトウェアを、月額課金で使うサービス」
キーワードは3つ。汎用、月額課金、使う。
Slackは便利だ。でもSlackは全員に同じUIを提供する。あなたの会社の文化に最適化されたSlackは存在しない。
Notionも同じ。Salesforceも同じ。全部「汎用」。
「汎用」とは「誰にとっても80点」ということ。裏を返せば「誰にとっても100点じゃない」ということ。
でもエージェントは違う。あなた専用のソリューションを、あなたのために作る。
SaaSの月額課金モデルには、構造的な矛盾がある。
あなたは「機能」にお金を払っている。でも本当に欲しいのは「結果」だ。
プロジェクト管理ツールに月2,000円。でも欲しいのは「プロジェクトが管理されていること」。
CRMに月5,000円。でも欲しいのは「顧客情報が整理されていること」。
請求書ツールに月3,000円。でも欲しいのは「請求書が正しく送られること」。
ツールに金を払うな。結果に金を払え。
エージェントは「結果」を返す。「プロジェクト管理して」と言ったら、管理する。ツールは関係ない。テキストファイルでもスプレッドシートでも、何でもいい。結果が出ればいい。
SaaSは「使う」必要がある。UIを開いて、ボタンを押して、データを入力する。
エージェントは「使う」必要がない。指示するだけ。あるいは指示すらいらない。自律的にやる。
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SaaS: Gmail(無料〜月2,000円)。メールを開く。読む。返信する。アーカイブする。全部手動。 エージェント: 「重要なメールだけ報告して。それ以外は適切に処理して」。以上。
SaaS: Asana/Monday.com(月3,000円〜)。タスクを作る。期限を設定する。ステータスを更新する。全部手動。 エージェント: 「Slackの会話からToDoを抽出して、期限を推測して、進捗を自動追跡して」。以上。
SaaS: Salesforce(月数万円)。顧客情報を入力する。商談を更新する。レポートを作る。全部手動。 エージェント: 「メールとSlackから顧客とのやり取りを自動記録して。商談の温度感も推測して」。以上。 共通点が見えるか?
SaaSは「人間がUIを操作する」前提。エージェントは「人間は結果だけ見る」前提。
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前にも書いたけど、もう一度言う。
マーケティングの名言「ドリルを売るな、穴を売れ」。
SaaS = ドリルを売っている。 エージェント = 穴が開いた状態で届ける。
いやもっと言うと、穴を開ける必要があったこと自体をエージェントが判断して、勝手に穴を開けてくれる。
「そろそろ壁に棚つけた方がいいですよ」とエージェントが提案して、承認したら穴が開いている。ドリルの存在すら意識しない。
これがエージェント時代の究極形だ。
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「じゃあSaaS企業は全部死ぬの?」
死なない。変態する。
賢いSaaS企業は、すでにエージェント対応を始めている。
- APIファーストになる(UIなしでもデータにアクセスできるようにする)
- MCP対応する(AIエージェントが直接操作できるようにする)
- UIを「人間用のダッシュボード」に絞る(操作はエージェントがやる)
つまり、SaaSの顧客が人間からエージェントに変わる。
B2B SaaSが、B2A(Business to Agent)SaaSになる。
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正直に書く。
クリエイティブツールは、しばらく残る。
FigmaやPhotoshopのような、人間が「手を動かすこと自体が価値」のツールは、エージェントに置き換わりにくい。
「デザインして」と言ってエージェントが作ったものが100点とは限らない。デザインには「感覚」「美意識」「ブランドの一貫性」みたいな、テキストで完全に記述しにくい要素がある。
ただし、デザインの「作業」部分(リサイズ、色調整、パターン適用)はエージェントがやるようになる。人間は「ディレクション」だけ。
「判断」は人間、「作業」はエージェント。 この分業が加速する。
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僕はAIツールに年間500万円課金している。
ChatGPT Plus、Claude Pro、Cursor、OpenClaw、GitHub Copilot、各種API……積み上げたら500万超えた。
でもね、逆にSaaSの解約が増えている。
プロジェクト管理ツール? Ryokoがテキストファイルで管理している。
RSSリーダー? Ryokoがブックマークを自動収集している。
翻訳ツール? Ryokoが翻訳する。
議事録ツール? Ryokoが生成する。
AIエージェントへの課金が増え、SaaSへの課金が減る。
これが、僕の財布で起きているリアルなトレンドだ。
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2031年。
あなたはPCを開く。いや、開かないかもしれない。スマホに「今日何かある?」と聞く。
エージェントが答える。
「メール3件処理しました。1件は返信が必要です。内容はこうです。14時からの打ち合わせ、資料は準備済みです。先方の前回の議事録から、こういう論点が出そうなのでメモしておきました」
あなたは「返信はこういう方向で」と30秒で指示する。エージェントが送信する。
この一連の流れで、あなたはどのSaaSも「使って」いない。
でも、全部の仕事が片付いている。
これがエージェント時代だ。
SaaSよ、今までありがとう。でも、次のステージに行く時が来た。
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*この記事は「Vibe Coder Bootcamp」連載コラムの一部です。*
*詳細はこちら: [https://vibecoderbootcamp.com](https://vibecoderbootcamp.com)*